コラーゲンとゼラチン


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コラーゲンとゼラチン

コラーゲンを温めるとゼラチンになります。そのなぞは、コラーゲンの分子を知ることで解けます。

コラーゲンを温めると、三本の糸が螺旋状に巻かれていた縄のかたちがほどけます。一本一本の糸がバラバラになり、その一本ごとが糸マリのようにクルクルと勝手なかたちをつくります。ゼラチンは、縄がこんな状態にほどけたもので、水に溶けやすい性質を持っています。

ところが、温かいうちはゼラチンはよく溶けていますが、少し冷やすと固くなります。それは、温められてバラバラになっていた糸が、冷やされると、お互いに不規則にからみあって粥状になってしまうからです。ゼラチンを容器に入れて、そのまま冷やしておけば固まり、容器の形をしたゼラチンのお菓子ができます。

コラーゲンたっぷりの魚の骨や皮を煮た汁を冷やすと「煮こごり」ができます。これは、溶けてゼラチンとなった魚の骨や皮が「螺旋」を復元させて固まるからです。

ところで、先ほど三本の糸が右巻きの螺旋をつくっていると述べましたが、このようなカタチのたんぱく質は他には見当たりません。その理由は、縄をつくるアミノ酸にあります。

たんぱく質をつくるアミノ酸には20種類があり、アミノ酸の並び方の違いで、いろいろな異なるたんぱく質になります。アミノ酸が並ぶときの結びつき方をペプチド結合と呼んでおり、たくさんのペ結合が集まったものが、ポリペプチド鎖になります。

三本の縄のひとつ一つがポリペプチド鎖です。コラーゲンの謎を解くためには、このポリペプチド鎖の謎を解かなければなりません。研究の結果わかったことは、コラーゲンのポリペプチド鎖には、グリシンというアミノ酸がとても多く、全体の三分の一を占めています。そして、プロリンというアミノ酸も多いことがわかりました。

これらの特徴があることがコラーゲンの証拠ともなります。たとえば、ヒドロキシプロリンは、コラーゲンの目印として活用されています。このアミノ酸は、コラーゲンに約10%の割合で存在します。体の中のある部分のコラーゲンの量を知るために、ヒドロキシプロリンの量を測定して、それを10倍する方法がとられています。

私たちの体で、コラーゲンは線維状をしている特徴を最大限に発揮します。固さとしなやかさが必要とされる場所で、かけがえのない特徴を最大限に発揮するために線維のかたちをしているというわけです。


 
 
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